全集正誤表2 歌曲編
WebMasterはラインベルガーの歌曲を勉強していまして、自己の声域にいつでも合わせ移調できるように、彼が作品番号を与えた歌曲100曲全て打ち込みをしてみました。すると少ないですが、明らかなミスプリントが散見されましたので発表してみたいと思います。どれも印刷による汚れではなく全集第15巻、および全集からの単行本、両者で確認が取れます。
1.
op.22-3 Schön-Rohtraut
77小節目 上の pp mesto
ppとmesto(悲しげに)間で and に当たる「e」が抜けている。これは有節歌曲の他の連の同等箇所(37小節目と57小節目)からもミスプリントと分かる。
2.
op.57-7 Mädchens Klage
41小節目 pf 左手上部。タイの欠落
1拍目の付点四分音符と4拍目の四分音符がタイで結ばれていない。やはりこれも有節歌曲の他の連の同等箇所(10小節目と72小節目と103小節目)からミスプリントと判別できる。
3.
op.136-5 Grauen
8小節目 声部 付点欠落
8分の16拍子なのだが、1拍目の付点四分音符に付点が欠落している。
以下追加
4.
op003-6 Vorüber!
10小節目(fig.1) pf
4拍目の3連符最後の和音がCDAだが、第二連同一箇所20小節目ではCDGになっている。メロディーライン上、後者が自然である。今回直筆譜では確認できなかったが、バイエルン州立図書館所蔵の初版(fig.2)で前者もCDGになっていることが確認できる。この箇所は全集の批判校訂では全く触れておらず、見落としていることがわかる。